物理学を専攻している22歳です。大学院生はこんなことを考えています。


by kohno-knj
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星の中の超伝導

最近blogを書く回数が少なくなりました・・・。

申し訳ない。。。

なんとなく忙しいんですよね。(言い訳です)

まぁできるだけ書いていくんでよろしく。

さてさて今日のテーマは

「星の中の超伝導」

です。

うーん。難しそう・・・。

その通り!難しいんですよ。
私もわかっていません。

今日のあった原子核セミナーのテーマだったのです。
それで聞いたお話をまとめておきます。

「物質の基本的構成要素はクォークという素粒子である!」

ということは以前にお話しました。

このクォークとクォークが従う運動法則を記述しているのが、
量子色力学(QCD)といわれる理論です。
(ちなみにSU(3)のゲージ理論です。)

そして不思議なことに、
我々の世界においてはクォークは単独では存在せず、
いくつか集まって陽子や中性子を構成しています。

通常の(我々が生活しているような)世界においては、
クォークとクォークの間に働く力はものすごく強いのです。

したがって単独で取り出すことができないのです。

ところが宇宙初期の非常に高温な世界や、
中性子星のような非常に高密度な世界では、
どうやら様子が違うようです。

このような世界では相転移が起こると考えられます。

相転移って?

相転移というのは、
水が温度によって氷や水蒸気になるような現象のことです。
同じH2Oであるけれど性質はまったく違いますよね。

このようにクォーク物質も相転移を起こします。

非常に高温ではクォークが
単独である程度自由に振舞うことができます。
これをクォーク・グルーオンプラズマと言います。

一方、非常に高密度では
クォーク同士が対を作り、カラー超伝導という現象を起こします。

超伝導とは?

超伝導状態の物質に電流を流すと永遠に流れ続けます。
これが超伝導の特徴です。
超伝導物質で電線を作ったら、どんなに経済的か!!

クォークのカラー超伝導とはこれに似たようなものと考えてください。

実は今述べたような高密度な状態は、
現在の人類はつくることができません。

このような状態がクォーク物質に存在するというのは、
最新の理論による計算結果です。

しかし物理と言うのは数学ではないので、
理論計算の結果だけではダメです!!!

実験により観測されなければなりません。
けれど人類はこのような高密度状態は作れないのです。(今のところ)

そういう場合、我々はその答えを宇宙に求めます。

宇宙には信じられない高温や高密度があったりするのです。

そして、この高密度状態が実現されているのが中性子星なのです。

中性子星って?

簡単には太陽より重いくせに月より小さいような星です。
つまり高密度なわけです。

したがって、クォーク物質のカラー超伝導があるなら、
中性子星に何らかの影響を及ぼすはずです。

そこで中性子星をもっと観測する必要があるわけです。

現在の研究はこの辺までです。

これから先は今後の研究しだいです。

カラー超伝導がホントに存在するのか!?

結論を早く知りたいものです。
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by kohno-knj | 2005-06-04 00:23 | 物理学